「子どもが公立上位高に行ければいいな」、とお考えの方は、
「ええ大学行って欲しい」とか「ええとこ就職せえ」とか、
思っていないんじゃないですか?
親としてデメリットを減らしてあげたいだけじゃないですかね。
「あそこは勉強熱心やから」「あの子はかしこいから」と、
周りから言われるのって、変な感じがしませんか。
波乱万丈の人生や、起業家になってバリバリ稼ぐとか、
ふつう、そんなこと望んでませんよね。
ふつうに、幸せに暮らしていって欲しいだけだと思います。
関心、技術、能力さえあれば、どんな職業につくこともできます。
色んな選択肢から、自分の望む方向へ進むとき、
できるだけ、障害が少ないようにしてあげたいだけですよね。
今の子供たちの65%は、今はまだ存在しない職業に就くそうです。
それらを踏まえて、やはり高校の選択は、上位高がいいと思います。
本人の自主性に任せるという方も多いと思いますが、何と言っても、
まだ子どもです。正しい選択ができるかどうかは分かりません。
私自身は、総合選抜時代の明石高校出身です。
自分が授業をしていた子たちが上位高にすすみ、
高校生になった彼らに、授業をしているなかで、
「やっぱり高校は上位高が良かったな~」と、一種、羨ましく思ったものです。
(選択の余地がなかっただけに)
以下、こういうメリットが考えられます。
①努力できる子たちが集まる
人は環境に大きく影響されます。努力が普通にできる子たちの中に入れば、
努力することが当たり前になり、
もし努力をしていなかったら、「オマエ、ちゃんとやれよ!」と仲間が言ってくれます。
お互いに切磋琢磨し、引っ張り合える環境なのです。
前向きな雰囲気にあふれてますね。
②同じ目標を持つ子たちが集まる
勉強仲間を作るアプリがありますよね。
勉強は、同じ志を持つ仲間がいた方が、ずっとやりやすいのです。
勉強についての情報交換なんか夢のまた夢、
話と言えば、部活、バイト、TV、芸能人、恋愛、こういった環境では、
頑張るというのは難しいでしょう。
③難関大が身近になる
先輩に難関大合格者が多ければ、合格するのが奇跡のできごと、
という印象はなくなり、「あの人がいくんやったら自分も行けるかも」と、
思えます。「そんなん絶対無理!」という、自分の可能性に、自ら蓋をする
ような思考がなくなります。
④勉強以外の価値の追求をするようになる
上位高では、勉強するのが当たり前です。
当たり前なので、それをやっていても普通なのです。
公立上位高こそ、オモロい子が多いのも、
勉強以外にも目を向けられるようになるからでしょう。
⑤自尊心(自分を大事にする心)を高く持てるようになる
自分はどうすれば成功できるか、を知っている人になるということは、
自分に自信が全くない人、例えば「自分なんかどうせやってもアカンねん」
「無理無理、絶対無理」と、すぐ言ってしまうような人にはなりにくいです。
そして、自分自身を大事にするための思考&行動が一致してきます。
勉強しない、努力をしないというのは、自分を大事にできないことだと思います。
⑥仲が良い(卒業してからも)
旧学区のトップ校で、イジメの問題を聞いたのは、
神戸高校の特定の学年くらいです。
基本的に、学年全体が仲が良く、ほぼイジメのようなものはないようです。
中学時代の学習から、「ちびっこ」感覚がなくなり、
「違いを認める」ことができるくらい懐が深くなるのでしょう。
⑦将来、人脈になる
上位高へ進学者は、難関大へ進学する子が多いのは当然です。
難関大へ進学したということは、就職もそれなりのところになるでしょう。
自分の仕事と関わりがあったりする場合、貴重な濃い人脈になります。
⑧自由な校風
公立高校でも、上位高は制服着用義務がなかったり、
特に、旧制中学から存在する学校は、自由な校風であるようです。
(あっ一応、明石高校もそうですね)
⑨勉強の環境が整っている
先生に、「難関大に進学するなら、~年のこれくらいの時期には、
これくらいできてないとアカン」というのが体験的に把握できている人が多い。
学習指導、進路指導はコレがないとできないのです。
でないと、「一日~時間勉強せえ」という、ワケのワカランことを言い始めます。
上に引き上げる補習がある場合が多い。
公立高校も、比較的良い先生が集められている。
⑩周りの友人に大きく影響を受ける時期、悪い仲間ができる可能性が低い
高校生ともなれば、親のコントロールは効きません。
友人たちからの影響が非常に大きくなるときに、親として、安心したいものです。
ちなみに、無理して上行っても苦労するだけ、とか、
勉強ついていかれへんねんのんちゃうん、というのは都市伝説だと思います。
どこの高校へ行こうが、頑張れない人は頑張れず、何とかしてきた人は、何とかします。
それが、その子にとって”あたりまえ”だからですね。